HISTORY of BRASIL PART02
2011/04/23
旧共和国時代
1889年の共和制革命により、ブラジルは帝政から共和制に移行した。この時期には カフェ・コン・レイテと呼ばれる サン・パウロ州とミナス・ジェライス州で相互に大統領を選出する慣行が生まれました 。また、帝政時代からコーヒー・プランテーションでの労働力確保のためにヨーロッパよりイタリア人、 ポルトガル人、スペイン人、ドイツ人をはじめとする移民を受け入れていましたが、 奴隷制廃止後はさらに移民の流入速度が速まり、1908年にはヨーロッパのみならずアジアからも笠戸丸で日本人移民が導入されました。 1919年にはパリ講和会議で日本が提出した人種差別撤廃案に賛成するなど人種差別撤廃に前向きでした。第一次世界大戦に 協商国側で参戦した後、1920年代にはカフェ・コン・レイテ体制への批判が高まり、ルイス・カルロス・プレステスをはじめとする テネンテ(青年将校)達が各地で反乱を起こしました。このテネンチズモは直接は国政に大きな影響を与えませんでしたが、 間接的に1930年代の政治状況を用意することになりました。
ヴァルガス時代
1930年にカフェ・コン・レイテ体制に対する反乱が各地で勃発し、リオ・グランデ・ド・スール州の ジェトゥリオ・ドルネレス・ヴァルガスが1930年革命を起こし、独裁政治を確立しようとしました。 1932年にはサン・パウロ州の反ヴァルガス勢力によって護憲革命が勃発したが、この反乱を鎮圧すると ヴァルガスはブラジル全土に対する支配権を確立したそうです。1937年にはヴァルガスはクーデターによってイタリア・ファシズムに 影響を受けたエスタード・ノーヴォ体制を確立し、ヴァルガス時代には大学の整備、国家主導の工業化、ナショナリズムの称揚と 移民の同化政策、中央集権体制の確立が進んだようです。1942年にヴァルガスは第二次世界大戦に連合国の一員として イタリア戦線に参戦したが、独裁体制に対する不満が国民と軍内部で強まり、第二次世界大戦終結後の 1945年10月13日に軍事クーデターによって失脚しました。
ポプリズモ時代
1946年に新憲法が制定された後、1950年にブラジル史上初の民主的選挙によってジェトゥリオ・ドルネレス・ヴァルガスが 大統領に就任した。二度目のヴァルガスはファシズム色よりも左派ポプリズモ色を打ち出し、ブラジル経済の国民化が進められましたが、 軍の抵抗に遭ってヴァルガスは1954年に自殺した。1956年に就任したジュセリーノ・クビシェッキ大統領は「50年の進歩を5年で」を 掲げて開発政策を進め、内陸部のゴイアス州に新首都ブラジリアを建設し、1960年にリオデジャネイロから遷都しました。 しかし、この開発政策によって生まれた債務が財政を圧迫し、インフレが加速した。1961年に就任した ジョン・ベウキオール・マルケス・ゴラール大統領はこのような困難な状況を乗り切ることが出来ず、 1964年にアメリカ合衆国の支援するカステロ・ブランコ将軍のクーデターによって失脚しました。
軍事独裁政権時代
1964年にクーデターを起こしたカステロ・ブランコ将軍は軍事独裁体制を確立し、親米反共政策と、 外国資本の導入を柱にした工業化政策が推進された。この軍政の時代に「ブラジルの奇跡」と呼ばれたほどの 高度経済成長が実現したが、1973年のオイルショック後に経済成長は失速し、さらに所得格差の増大により 犯罪発生率が飛躍的に上昇。また、軍事政権による人権侵害も大きな問題となりました。 この間、各地でカルロス・マリゲーラの民族解放行動(ALN)や10月8日革命運動など都市ゲリラが武装闘争を展開し、 外国大使の誘拐やハイジャックが複数にわたって発生した。1974年に大統領に就任したエルネスト・ガイゼル将軍は国民的な 不満を受けて軍政の路線転換を行い、1979年に大統領に就任したジョン・バチスタ・フィゲイレードは民政移管を公約しました。 1985年に行われた大統領選挙ではタンクレード・ネーヴェスが勝利しました。
民政移管以降
1985年に民政移管が実現し、文民政権が復活したが、ネーヴェスが急死したために副大統領だった ジョゼー・サルネイが大統領に昇格しました。しかし、インフレの拡大により経済は悪化し、サルネイ政権は内政では 大きな成果を残せませんでした。しかし、ラウル・アルフォンシン政権との間でアルゼンチンとの関係はこの時期に大きく改善し、 長らく続いた両国の敵対関係に終止符が打たれたそうです。1990年には国家再建党からフェルナンド・コーロルが大統領に就任したが、 経済問題に対処できず、数々の汚職や様々な奇行のために1992年に罷免されました。 2010年10月、大統領選挙が行われ、与党・労働党のジルマ・ルセフ官房長官が当選した。ルセフは2011年1月、大統領に就任しました。